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残留に導く一発も…

2009年04月27日

世界トップレベルのリーグであるスペインで頑張る大和撫子藤田安澄。所属するソト・デ・レアルは残留争いの直接のライバルであるヒロネージャと対戦し、藤田のゴールで1対0と勝利。チームは降格ラインから8と残留に大きく近づいた。

前半10分、藤田の右手の人差し指が天をさしながら動いた。味方からのパスを胸トラップでしっかりと受け止め、ポルテロと1対1の状況を作ると冷静に空いたスペースにボールを流し込んだ。

藤田のもとに駆け寄ってくるチームメート達。笑顔を見せる藤田ではあるが遠目からもその笑顔が心からのものではないことは見て取れるものだった。試合出場時間はモストレス時代よりも大きく伸びた藤田だが、チームメートのスキルの低さから望んだようなフットサルは決して出来ているとはいいがたい。

パスがつながらない。ボールに対する寄せもない。だが、口だけはトップレベルの選手が求める発言と、要求と能力が見合わないチームの中、藤田は悪戦苦闘している。残り時間を1分切った所で監督の出した支持は大きく蹴って前からプレッシャーをかけるという本当にナショナルリーグを戦うチームかと疑うほどだ。

来季、藤田がスペインでプレーするかどうかは所属先のモストレスとの関係もあり、現時点では未定。ただ、来季、ソト・デ・レアルでプレーする事は藤田のキャリアにとって大きなプラスにはならないことだけは確かだ。

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厳しい戦いは続く

2009年03月17日

久しぶりに藤田安澄のプレーを見た。出場機会を失っていたモストレスから同じマドリーの北部のチーム、ソト・デ・レアルに移籍してからの初ゲームだったが、マドリー南部のチームとは違う厳しい問題に藤田は頭を悩ませている。

リーグ戦中位に位置するリオハとの対戦。古巣のモストレスに比べれば強い相手ではないが、新天地の相手としては決して簡単な相手ではない。下位4チームが下部カテゴリーに降格するスペインリーグの中でソトはその一つ上をわずかな勝ち点差でいるチーム。モストレスのチームメートにもアスリートらしくない選手がいたが、ソトはそれ以上に体の出来ていない選手の多いチームで、戦力として計算できるのは藤田と8番のブラジル人選手、そして3番の元チームメートのラウラぐらいで、後はピッチの上に立たせる事すら考えるほどの選手達だ。

ソトの実力を証明するのは藤田の出場時間を見ても明らかだろう。ピッチの外の監督、中のチームメートがそれぞれ逆の注文するモストレスの中で出場機会を失っていた藤田はこの日、約35分をピッチの上で過ごした。選手としてはピッチの上で長くプレーできる事は嬉しい事に違いないが、動きの悪いチームメートをサポートする為に、チームの為に日本から来た助っ人は全力を尽くしていた。

試合は、2対1とソト・デ・レアルが優位に進めていたが、残り5分に相手のパワープレー、セットプレーの失敗、パワープレーの失敗から簡単に相手にゴールを奪われ、試合終了の笛が鳴ったときには2対5と完敗を喫した。

悪夢の5分間。決して今回の失点が事故ではないことは選手達が一番に感じているはず。藤田は、「試合に出れることは嬉しいけど、内容が…」と結果を残す事の出来ないことに不満を見せている。移籍したことで精神的なうやむやは晴れた藤田ではあるが、ピッチの上のチームとしてのパフォーマンスの質の低さに今は悩まされている。

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2年目開幕

2008年09月21日

フットサル日本女子代表藤田安澄のスペインリーグ2年目の挑戦が幕を開けた。藤田の所属するモストレスは、今季昇格を果たしたトーレ・パチェコをホームに向かえ、4対2と勝利を飾るものの、藤田の出場時間は昨シーズンに比べて少ない上、昨シーズン序盤に見せたような輝きは、チーム戦術に縛られることで見ることが出来ずに終わった。

試合終了後、クールダウンに向かう藤田はビブスをベンチに投げ捨てた。

それが全てを語っている。不完全燃焼。「こんなに簡単に勝てた試合はない。試合に出てないのだから」開幕戦勝利を喜ぶチームメートの横で藤田は思ったような試合出場時間を与えられなかったことから笑顔を見せることはなかった。

藤田がビザの問題でチームに合流できない間、モストレスは着実に選手補強をしていた。選手層が厚くなればもちろん、監督の信頼を勝ち得ることは難しくなるもの。特に、チーム合流が遅れた藤田は、チームメートよりもアピールの場が少なかったのは否定できない。

ダヴィ監督は補強したベイア、ピチュを中心としたチーム作りをしていることは出場時間からもわかるもので、藤田の出場時間は10分にも満たないものだった。昨季は主力選手として20分近いプレーをしていたことを考えれば、ゼロからの再出発と言うのも厳しい状態だ。

もちろん、少ない出場時間の中でらしいプレーもいくつか見せている。だが、果たさなければいけない課題が残されている。昨シーズンからの課題でもある、監督の目指す戦術の中で、昨シーズン、序盤に見せた切れのあるプレーを見せれるかどうかだ。

残念ながら、ダヴィ監督が就任して以降の藤田のプレーには迷いが見える。その迷いが払えた時に藤田の選手としてのレベルは大きく上がるに違いない。試合後に藤田が見せた悔しさ。誰も味わいたくない感情だ。だが、その感情に押しつぶされることなく、しっかりと向き合い乗り越え、選手として一回り大きくなることを期待したい。

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かみ合わない歯車

2008年04月16日

今日は言うことはないです。

日本語は難しい。このフレーズだけでは、どちらの意味でとって良いのかは全く持ってわからないものだ。藤田安澄の所属するモストレスは4月12日、相性の良いピントをホームに迎え5対3と勝利。チームの残した結果からいえば、間違いなくポジティブなものではあるが、事がそう上手く運ばないのが世の中の常だ。

機械が壊れ、電光掲示板が時間表示をしないというハプニングがありながらも、チームの出だしは好調だった。この日ファーストセットに入ったモストレスで一番のお調子者であるロレの活躍で、モストレスは2点を先行し、前半を終了。藤田は、セカンドセットとしてピッチに登場するが、シーズン開幕時の思い切りの良さが消えており、そのプレーには、迷いが感じ取れるものだった。

もちろん、それはチームの戦術、監督との関係に大きく影響しているもので、前半終了間際、藤田がフリーの相手選手に対応するために戻るが、相手に交わされたことに不満なダビ監督は大きな声で「アスーミ」と咆哮。そのことに苛立ちの態度を藤田が見せたことからも一目瞭然だ。

藤田の中ではそこまで言われる筋合いのものではないと言う思いがあったはず。もし、あの場面で藤田がチェックを掛けにいかなければ、相手はやすやすとシュートレンジまでボールを運んでいただろう。結果として、交わされシュートを撃たれたが、死に体の状況から相手を止めることが出来る選手は男子の世界で探してもそうはいない。だが、監督はそれが気に入らない。

ハーフタイムにダビ監督から言葉をかけられた藤田。「いつものお前じゃない」と言われたそうだが、その理由は少なくとも監督に話せるものではない。選手として上手くなりたい、チームの力になりたいと思い指示に従うものの、チームメートはチームメートで監督とはまったく別の要求を藤田にしており、どの選択肢を選んでも決して正解というものがないからだ。

後半も、出場時間は短く、失点にも絡んでしまった藤田。1月のコパが終了してから、ダビ監督はチームをワンランクアップさせるために選手たちに多くを要求するようになった。望んだことを選手達が出来ないことに監督はフラストレーションを貯め、まるで男子チームを率いるかのように怒声を選手たちに浴びせ、選手たちは怒声を浴びることを嫌い、自分のせいではなく他の選手にミスの原因を求める。

歯車がかみ合わないチームの中、藤田は結果を出そうともがいているが、その中では決して事がスムーズに行かないのは道理で、どこかに無理が出てきてしい、下手をすればそのもの自体が壊れることも良くあることだ。

幸か不幸か、藤田はビザの関係でピント戦の2日後に日本へと帰国する。たまったストレスを吐き出すにはこれ以上の方法はないだろう。スペインで孤独な戦いを続けている彼女が、日本で、家族、友人と会い、気持ちを安らかにし、リフレッシュして戻ってきてくれることだけを今は望んでいる。

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はた目には面白い試合だったが…

2008年03月30日

見ている分には楽しい試合だった。好守の切り替えの早い試合展開、カウンター、ドブレペナルティ、退場者、ポストを叩くシュート、監督に怒鳴られて泣く選手、色々な要素のあった試合、それが、モストレスがコルドバに4対3と勝利した試合だった。

ただ、試合後の藤田の顔には勝利に満足しようとしているものの、監督、チームメートに対する不満が見て取れるものだった。スペインで過ごす日本人なら誰でも経験する、スペイン人の自分勝手さ、結果主義の行動に、奥ゆかしい大和撫子の堪忍袋の緒は切れる寸前だ。

試合は藤田のシュートから始まる。一本目は上手くミートをすることが出来なかったが、左サイドから切り込み、右足を振り切ったシュートはセオリー通りのものだった。だが、コルドバはモストレスが目標にしている相手であり、ダビ監督にとって勝利が何よりも欲しい相手であり、サイドにフリーの選手がいたことから藤田には「何故パスを出さなかったんだ」とスタンドにも聞こえる大きな声で叱責。

思い通りのプレーがチームに出ていない時に、ダビ監督は選手たちに大きな声で指示を出す。ただ、この支持を選手たちは激励というよりも命令と感じているところがあるのか、叱責されないようなプレーを展開することに。

相手のコルドバは、気が強いのもいれば、弱いのもいる、体が大きい選手もいれば、小さな選手もいるモストレスとは違い、しっかりとしたアスリートを揃え、壁パス、サイドへの展開を使いモストレスゴールに襲い掛かる。だが、この日の勝利の女神はモストレスに味方。コルドバが豪快なミドルシュートを決め先制をするが、ピヴォのベアがヘディングでの得点を含む2得点を挙げる活躍で前半を終了。

更に、後半には相手チームの9番が退場したことから数的優位になり、パワープレーを使いソフィが3点目を追加。これだけなら、モストレスが順当に試合を支配しているかに見えるが、3点目の前にはドブレペナルティを2回失敗。さらに、完全有利なはずのパワープレーの時に、カウンターからチャンスを作られるものの、コルドバの放ったシュートは2度ともポストが防いでくれるなど、モストレスに大きく運が味方したものだった。

白熱した攻防の裏でモストレスベンチに小さな事件が起きる。監督にパワープレーの際のポジショニングの悪さを怒鳴られた10代のインマが一目もはばからず、涙を見せ、チームメート、フィジカルトレーナーが慰めるという一幕が起きていた。

3対1と優位の流れのはずが、どこか嫌な雰囲気に包まれているモストレス。その雰囲気を打ち消したのが、藤田だった。反則ギリギリのピッチインから左サイドでゲームを作り、ルームメートのソフィにパスを出し、中へ走りこむ。阿吽の呼吸で戻ってきたボールをGKの位置をしっかりと確認した上でネットに流し込み、追加点を獲得。

前半はこれまでに比べると短い出場期間だったが、後半は、外国人ながら戦術をしっかりと理解し、サボることのない藤田をダビ監督は長くピッチに出す。その影響か、17分にはフリーの場面を迎えるが、トラップミスを犯してしまったが、それは目をつぶざるを得ないもの。試合はその後、コルドバに2点を奪われるが、何とかモストレスが勝利。目標の3位に勝ち点1のところにつけている。

目標とする相手からの勝利。だが、前述したとおりに藤田はスペイン人に合わせ、自分を押し殺していることでストレスを感じている。バッティングセンターのようなはけ口があれば、良いのだが残念ながらスペインではそういったものは見当たらない。

相手を尊重する社会で育ってきた日本人にとって、個人主義かつ結果主義のスペイン人を相手にすることは苛立ちが募るものであるのはよく分かる。藤田がこの情況を抜け出すには、自身もスペイン人と同じように自分を第一に考え、自分勝手に振舞うことが一番だが、言葉の壁もあることを考えると簡単にはいかなそうだ。

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ジレンマ

2008年02月24日

藤田安澄の所属するモストレスはログローニョと対戦。2点を先制するものの、ログローニョの堅守速攻の型にはまり逆転を許すものの、パワープレーから3得点を奪い何とか5対5の引き分けに持ち込んだ。

ボールをキープすることは出来る。ただ、それが横パスばかりなのが今のモストレスが抱えている問題だ。楔となるボールが入らない、チャンスを作るための勝負をしかけることが無い、そのため相手にとっては怖さの無い守りやすい攻撃だった。だが、モストレスは13分に2点を奪う。藤田の落しからパトリが、そして左サイドからのパスにたまらず相手DFがオウンゴールと2点を先制することに成功し、勝ち試合の流れを作っていた。

この2点で勢いに乗ったかに見えたモストレスだが、18分にGKイサとペケがお見合いをする中、ログローニョに1点を返されて前半を終了。後半も引き続きボールを支配するものの、前半同様にボールをキープするだけでなかなか決定的なチャンスを作り出すことが出来ずにいた。すると25分にパスカットからログローニョの選手が独走し、1対1を軽く制し同点に追いつく。

同点にされたモストレス。だが、単調な攻撃のリズムは一向に変わる気配は無い。逆にプレーに焦りが見え始め、簡単なミス、パスミスが顔を見せ始め、ログローニョにカウンターから30分、35分と立て続けに決められてしまう。2点を先制しながらも2点差をつけられてしまったモストレス。ダビ監督はパワープレーから勝機を見出すことにかける。そして36分、37分とわずか1分間に同点に追いつく。

だが、その喜びもつかの間、38分にインマが飛び込んだところを交わされ、左サイドをログローニョの選手に独走され中へ折り返すとイサが一度はとめるもののこぼれ球を押し込まれてしまう。残り2分での追加点。敗北の影がモストレスを覆い始めたものの、再びパワープレーからインマが汚名返上のゴールを1分前に決め何とか同点に持ち込んだ。

エルチェ戦でもしっかりとゴールを奪ったパワープレーはモストレスにとって大きな武器ではあるものの、本来ならパワープレーに移行する前に試合を決めなければいけない。この日の藤田はいいところなく、出場時間も普段に比べ短いもので、無策であった前監督時代に見せていた思い切りの良さがこの数試合では全くと言っていいほど影を潜め、チームの歯車の一つとなりドリブル1つ見せていない。

試合後、藤田はこの件に関して話をしてくれた。今は監督の指示で2タッチ以上のボールキープがチームとして出来ないとのことだった。そのため、ドリブルを仕掛けることも出来ないし、今のモストレスのフットサルではそのプレーを仕掛けるためのチャンスも無いとジレンマに陥っている。

チームの規律どおりの、監督の指示にそったフットサルをすることはピッチの上に立つための絶対の条件だ。だが、選手としてピッチの上で自分の思うプレーを出来ないことはフラストレーションをためていくだけのものでしかない。ここ数試合のモストレスを見ていくと今日明日でチームのスタイルが変わりそうにも無い。今は藤田にとってチームにとってステップアップするために力をためなければいけない我慢の時を迎えている。

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更なる成長のために

2008年02月10日

コパ・デ・エスパーニャの王者であるナバルカルネロをホーム、ベジャフォンターナに迎えたモストレス。試合は0対0の引き分けに終わり、チームは順位を4位に下げてしまった。

「相手は強い相手だから、引き分けの結果は満足いくものだ」

ダビ監督は試合後に王者相手に見せたチームの働きに満足感を示したものの、試合展開からいえば、勝点2をモストレスは失った試合だった。前回、アウェーでの対戦ではナバルカルネロのフィジカル面の強さに圧倒されながらも、何とか勝利を得たモストレスであったが、今回の対戦は5分以上に渡り合った試合で、以前に感じたナバルカルネロに対する恐怖感というものは微塵に感じさせないゲーム展開をチームは披露し、いくつかの決定的なチャンスを作り出していた。

だが、今のチームの限界なのか、そこから先のゴールを奪いに行くというプレーを見ることがこの日できなかった。良く言えば善戦であり、悪く言えば負けないためのプレーであり、どこかフラストレーションがたまる展開だった。もちろん、相手が今回の相手ナバルカルネロやエルチェのような強豪でない場合は今のプレーでもチャンスを作り出すことは出来るだろう。だが、チームは今、自分たちと互角、もしくはそれ以上の相手と戦う時にどのような形で相手を崩すかといった新しいステップに入ってきた。それは、つまりリーガタイトルを目指すためのフットサルを築く時が来たわけだ。

ダビ監督就任以降、チーム力は確実にあがっており、藤田はその中で、インマと並びチームの屋台骨の役目を果たしている。ナバルカルネロ戦もピッチの上に誰よりも立ち、アラとして攻守のバランスを取っていた。もちろん、チャンスと見れば前線に上がりシュートを狙っている。その姿勢が現れたのが12分、ハイボールを高い技術でしっかりと胸で落とし左足でシュートを放ったところにも見えた。ただ、チームメートとのコンビネーションで克服しなければいけないシーンがいくつかも見えたのは事実だ。

ここでパスが出れば決定的というポジショニングをしているものの、チームメートからはパスがでてこない。何もこれは藤田がチームメートに信用されていないというわけでなく、ボールをこねることの好きなチームメートの判断が遅いからではあるが、彼女たちからボールを受けることが出来れば、目標である1試合1得点のノルマはそこまで難しいものにならないはずだ。

目標としていたコパが終わり、リーガに戻ったモストレス。優勝、残留以外目標設定が難しいこれからの長期戦でモストレスはどこを目指していくのだろうか。次節の対戦相手はエルチェ、彼女たちに勝てばタイトル争いという緊張感を今後も持ち続けることが出来る大事な一戦だ。今回の試合で点の取れなかった藤田にはリベンジとなるゴールを期待したい。

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熱戦

2008年02月03日


コパ・デ・エスパーニャ準決勝で王者エルチェと対戦した藤田安澄の所属するモストレスは2日のピント戦に引き続き、延長戦を戦い抜いたが、3対6で涙を呑んだ。

まるで映画のような試合展開だった。どちらに勝利の女神が微笑むか分からないシーソーゲーム、最後に女神が微笑をかけたのはモストレスではなく王者エルチェであった。先制点を決めたのはモストレス。結果として大量スコアとなった試合ではあるが、一瞬の隙でも見せた場合、相手にやられると言う雰囲気の漂う前半10分に、ソフィーがカウンターから右サイドを駆け上がり、DF2人をつり出しスペースを作り、フリーになったパトリにパスを送る。このプレゼントパスをパトリがしっかりと決め、モストレスのベンチは爆発した。王者エルチェも負けじと反撃に移るが、モストレスの守護神イサが、ピンチの芽を全てつみとり得点を許さない。

1点差を守りきりたいモストレス。だが、25分、皮肉にも1対1の場面を藤田が体を張り、止めたファールから失点を喫してしまう。エルチェは用意周到に準備したセットプレーから後ろへボールを落としたところに3番がはしり込み豪快なミドルを決め、試合を振り出しに戻す。勢いに乗るエルチェ。その波に飲まれてしまったモストレスはわずか2分後に試合の主導権を握る2点目をエルチェに許してしまった。

同点に追いつきたいモストレス。エルチェゴールに向かっていくものの、ボールはなかなか枠を捉えることが出来ない。例え捉えるとしても力なく相手GKの手中に簡単に押さえ込まれるなど厳しい状態へと追い込まれていく。藤田も34分にフリーでシュートを打てるチャンスがあったが、合わせることが出来ない。

前日、疲れは大丈夫だと話していた藤田ではあるが、この日、いつもの切れのあるプレーは影を潜めており、長期出場を果たしたピント戦の代償が大事な一戦で払われたことは否めなかった


あせることなくモストレスの攻撃を受け止め、カウンターからチャンスを作り出すエルチェ。モストレスは同点に追いつくためにパワープレーを開始。右に左にボールを回すものもスペースを見つけることが出来ないチーム、時計の針だけが刻々と過ぎ去り、電光掲示板が秒単位で動きだそうとした時にソフィーが同点ゴールを決める。ポルトガル人アタッカーは興奮のあまり相手GKを挑発してしまいイエローカードを受ける。そしてこのカードがモストレスを苦しい状況へと追い込む序章となってしまった。

残り1分、しっかりと守りきり、延長で勝負をかけたいモストレスだったが、いつでも点は取れると言わんばかりに再びエルチェが勝ち越し点を取ることに成功。だが、モストレスはわずか10秒後に再びパワープレーからパトリが得点を決め、試合を振り出しに戻す。そして、ソフィーがエルチェのキックオフボールを蹴り、スタートを遅らせたことで遅延行為、2枚目のイエローカードをもらい退場。チームは4人で戦うことを強いられるが、ここは攻撃を捨て守備に集中し、なんとか試合終了の笛まで持ちこたえる。

そして延長戦、数的不利のペナルティーがとけたわずか数秒後にエルチェが再度ゴールを決める。得点を決めた選手をマークしていたのは藤田だったが、上手くマークを外されスペースに走りこまれてしまう。攻めるモストレス、カウンターを狙うエルチェ、一進一退の攻防が続けられ、延長後半、2分にパトリが同点ゴールを決め、喜びに沸くモストレスであったが、肩で押し込んだシュートは審判にハンドの判定をとられ、さらにパトリに2枚目のイエローカードが提示されてしまい、得点を奪わなければいけない時間帯に再び数的不利の状態に追い込まれてしまった。守備に専念するか、それともチャンスを見て攻撃に移るか、モストレスは後者を選んだが、エルチェ守備陣の網につかまり、決定的な追加点を奪われる。そして攻撃しか残されていないモストレスはパワープレーで再び奇跡を探し出すが、一瞬のミスをつかれ、無尽のゴールへと決められてしまった。

前回の対戦ではエルチェの一方的な展開で試合にならなかった両チームの対戦。だが、今回は五分に渡り合うことが出来たのは大きな収穫だった。だが、試合後にうなだれ、涙する選手たちの姿からは失ったものの大きさが充分に見て取れるものだった。再開するリーガで再びエルチェと合間見えるとき、モストレスが今回の悔しさをばねに勝利をつかみとることを期待したい。

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辛勝

2008年02月02日

2月1日、コパ・デ・エスパーニャが開催され、藤田安澄の所属するモストレスは今季2勝を上げているピントと対戦し、延長戦の末4対3でなんとか準決勝進出を決めている。

順調な試合展開であった。序盤こそ緊張からかここ最近の落ち着いたプレーを見せることが出来ていなかったチームであったが、重要なゴールを決める選手、藤田が再び先制点をゲット。前半11分、ソフィーの放ったセットプレーでのミドルレンジからのシュートの軌道にいた藤田が腹で方向を変え、相手GKをあざむくことに成功。美しいゴールとはいえないものではあるが、このゴールを境にチームがリズムに乗り始めたことを考えればモストレスにとって値千金のゴールであることは間違いないし、どんな形でもゴールを決めるということは大切なものだ。

緊張が取れたことから落ち着いたプレーを見せ始め、相手陣内に攻め込むモストレス。17分には10番パトリが左サイドから意表をつきシュートを放つとボールはサイドネットに。前半はピントに2度ほどヒヤッとされる場面もあったが、モストレスが主導権を握ったまま終わった。

そして後半が始まるとすぐにモストレスは決定的なピンチを迎える。開始1分、相手選手がフリーでシュートを放つが、ここで再び藤田の腹が活躍を見せ、しっかりとブロック。この日の藤田は攻撃だけでなく守備でもチームに高い貢献を見せており、体格で勝る相手に何度も飛ばされはしたものの、決定的な仕事だけはさせずにいた。

相性の良い相手、2点差という状況はモストレスにとって心地よい追い風であった。ただその風にモストレスは後半吹き飛ばされることになる。コパ・デ・エスパーニャはモストレスにとってタイトルを目指す大事な大会であり、油断や怠慢といった言葉はもちろんないものだ。だが、どこかに既に試合が決まったという思いがチームに蔓延していたといっても過言ではない。24分、わずか1分の間に昨シーズンまでモストレスでプレーしていたナタリアに強烈なシュートと、DFのミスからフリーとなり冷静にコントロールしたシュートで2得点を謙譲してしまう。さらに、30分には左サイドのキックインのプレーから逆転ゴールを決められてしまう。

フットサルで言われているかはわからないが、サッカーでは2対0の得点差が一番危ないと言われているように、同点に追いつかれ、勢いをつけられ逆転を許してしまったモストレス。残された時間は10分。必死に攻め続けるもののピントのゴールを割ることは出来ない。藤田が放ったシュートもバーを叩くなど時計の針が進むにつれ、チームの焦りの色は大きくなり始める。

だが、勝利の女神はモストレスを見捨ててはいなかった。16分、ピントゴール前の混戦で、相手選手がベイタをたまらず倒してしまい、モストレスはPKのチャンスを得る。キッカーはペケ。普段はモレがキッカーを務めるが、この日は欠場。ペケはボールをセットし、ベンチではチームメートが手を組みゴールを祈るなか、GKの右にボールを放った。読みは当たりボールに触るGK。だが、チームメートの思いが通じたのか、わきの下を黄色の円球は通りぬけ、ゆっくりとゴールラインを割り、モストレスは同点に追いついた。

試合は3対3のまま決着がつかず延長戦へ。疲労からか思うようなプレーを見せることが出来ない両チーム。モストレスは危ない場面を作られながらも何とか守りきる。そして延長後半2分。今日、良いプレーを見せることができずにいたソフィーが魅せる。ピッチ中央でボールを受け、素早い反転でDF2人を引きつれ右サイドに流れ、中へパスへ送り、フリーの状態で待ち受けていたインマがしっかりと決め、勝ち越しに成功する。その後ピントがパワープレーを仕掛けるもモストレスはしっかりと守りきり、王者エルチェへの挑戦権を獲得した。

この日、モストレスで1番長くプレーをしていた藤田。合計で30分はピッチの中で走り回っており、疲労が気になるところだ。だが、モストレスにきた太陽が生まれる国の助っ人は「そのための準備はしてきたし、エルチェとやれることが楽しみ」と疲れを感じさせなかった。モストレスにとって事実上の決勝戦であるエルチェ戦。藤田はどのようなプレーを見せてくれるだろうか。

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お役ご免

2008年01月13日


2008年ホーム初試合となったバジャドリー戦、藤田安澄はチーム先制点となるゴールと3点目をたたき出し、モストレスは6対1と上位対決を制し、チームは3位に浮上したものの、藤田自身は故障気味のため、後半はベンチの横で立ったままゲームを見守っていた。

圧巻の先制点だった。開始3分、成長著しいインマが右サイドで粘り、だしたボールを右足を振り切り、ボレーでネットに突き刺した藤田。新監督就任以降確実にチーム力を増しているもストレス。以前の個人に頼った突破ではなくしっかりとした形で得点を作り出すことが出来ており、藤田の先制点もしっかりと後ろで形をつくり、焦らずにボールを供給できたことから始まっている。

このゴールで更なる落ち着きを得たモストレスは再びインマのアシストでソフィーがゴール。そして前半終了1分前のカウンターアタックからベイタとGKが交錯し、こぼれたボールを冷静に藤田は決め、前節テルデ戦で決められなかったゴールを取り戻すことに成功した。

ただ、この日の藤田の動きには切れがなかったのは確かだ。日本人の長所である敏捷性を生かしたプレーは影を潜め、クリスマス休暇で羽目を外しすぎてコンディションを落としたかのように思えるものだった。実際は、右足首と左足太ももに藤田は故障を抱えながらも、チームの主軸として強行出場を果たしたもので、3対0と有利な試合展開から後半はベンチを温めていた。

試合はその後もモストレスが試合を支配し、インマ、ソフィアのコンビが2点を追加し、6対1と勝利。ソフィアの4ゴールが全てインマのアシストとモストレスは強力なホットラインをこの試合で獲得している。

試合後、藤田はチームの出来に満足はしていたが、どこか不安げな表情を見せていた。その理由はスペイン語にあり、故障箇所を上手く説明できないことへのジレンマが顔に出ていたのだ。月曜日にマッサージを受けることをダビ監督からも念を押されており、藤田にとって月曜日のマッサージは試合以上に難しいものになりそうだ。

ともかく、1月下旬にカップ戦を控えているモストレスにとって藤田のコンディションはチームの出来を左右する重大な懸案事項で早期のコンディション回復が期待されている。

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貪欲です

2007年12月17日

2007年最後の試合フエンラブラーダ戦を11対2と完勝し、自身も2ゴール1アシストとチーム得点の1/3に絡む活躍をしたものの、モストレスの日本人選手藤田安澄の試合後の顔には満足感の表情はなく、反省の色が出ていた。

新監督就任後、最高の出来とも言えるフエンラブラーダ戦は藤田のゴールで幕を開ける。2分、右サイドフリーの状態でボールをもらった藤田はGKの脇を抜く一撃を放つ。このゴールで気を良くしたモストレスは同居人であるポルトガル人ソフィが続き、モレが第2PKを決め、瞬く間に3対0と試合を有利に運ぶ。そして藤田は12分にカウンターから右サイドを駆け上がりこちらもシュート一閃、ネットを揺らした。

結局、前半はその後もクリス、モレがゴールを決め6対0とワンサイドゲームを展開。何よりもチームに今までなかったチームとしてのパスをもらう、引き出す動き、サポートが生まれていた。そしてこれまでは個人技に頼り無理に突破を図ることもあった選手たちだが、簡単に味方にボールを預け、スペースを探す動きが出来てきたのは新年を迎える上での大きな収穫であった。

後半、モストレスは大量得点差からか開始早々に失点をしてしまう。藤田の表情を曇らせていたのはこの時の守備の仕方。日本でして来た動きとスペインでの動きが違うことから相手選手がフリーにしてしまったことがどうやら頭の中から離れないようで、チームメートが笑顔を見せていても、背番号5番は素直に笑えずにいたようだ。

この得点でフエンラブラーダは勢いに乗り、モストレスは守勢にまわらせる時間が増えたものの、30分を過ぎたところでクリス、ソフィが連続ゴールをすることで落ち着きを取り戻す。そして32分に藤田はカウンターから右サイドを駆け上がり、このプレーの前にオウンゴールをしてしまったロレに名誉挽回となるゴールをプレゼント。試合はその後もモストレスが得点を重ね、2007年を最高の形でしめている。

試合後、藤田は失点のシーン、そして2得点1アシストは満足できるものだが「、もっとチャンスはあったし、形にすることが出来た」とあくまで上を目指し満足感を表すことはなかった。飽くなき向上心、それは海外のスポーツ選手だけでなく語学、仕事など海外生活をしていく上で絶対に必要なものだが、その気持ちを持ち続ける人は意外に少ない。

2007年は藤田にとってどのような年だったのだろうか。スペインでプロ選手というパイオニアになったこと、日本代表で結果を残したという満足感はあるに違いないが、いつも彼女は次のステップに向けての課題を見つけている。とにかく、今はクリスマス休暇を日本でゆっくりと過ごし、しっかりと電池を充電して2008年を迎えて欲しい。

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こつこつと

2007年11月25日

藤田安澄が所属するモストレスは同じマドリーのチームピントと対戦し3対0と新監督就任以降一番の試合を見せている。肉離れ気味であった藤田であったが、しっかりとこの日も先制点を決める活躍を見せている。

「チームは素晴らしい試合をしてくれた。後半、ピントが早い時間からパワープレーに出てきたことからもそれが証明されるだろう」試合後、モストレス監督ダビ・サモラーノはそのそり上げた頭同様にきらきらとした歯をみせ満足感を表した。

スペインでは多くのクラブに起こる意思の不統一に前節は不満を見せた藤田だが、チームは一週間で進化を遂げていた。個人の才能に任せたプレーだけで、チームとして機能していなかったチームだが、当たり前のことではあるが、しっかりとチームとしての意思のあるパス、攻撃をみせる。

口火を切ったのは藤田。この日、先発を外れたものの、5分後に出場した助っ人は8分、カウンターから、もう一人の助っ人であるソフィーからのスペースへのパスをしっかりと感じとり、GKをあざ笑うように飛び出るところに併せてシュートを放ちネットを揺らした。

主導権を握ったことで落ち着きを手に入れたモストレス。早い時間帯にスコアボードを戻そうとするピントの攻撃をしっかりと捌き、15分にはパトリが追加点を奪い前半を終了した。後半になっても流れは変わらず、モストレスは26分に理想的な3点目を決める。右サイドから中盤と経由したボールを最期、日本人とのハーフであるクリスが仕上げを行なった。

3点差をつけられたピントは得点差を縮めるためにパワープレーの策をとり、フィールドプレーヤーを5人にして攻め込むも、モストレスは乱れることなくしっかりとブロックを形成し、大事なところではしっかりと選手が詰めチャンスを作らせず、落ち着いたプレーを披露。

先制手を決めた藤田はその後何度かチャンスを掴むものもGKのファインセーブもあり、1試合1点記録を更新している。試合後、「今日は複数点を取るチャンスがあったんですけどね。次の試合では得点を量産したいと思います」と笑顔と共に点取り屋としての仕事を果たすことを誓っている。

前回の試合では日本代表復帰初試合と言うこともあり、意思の疎通がしっかりと出来ないとフラストレーションをためていた藤田だが、ピント戦後はチームの見せた進歩に満足を見せている。もちろん、試合内容だけでなく、藤田のこの苛立ちをしっかりと感じ取ったキャプテン、監督との話し合いがあったことを言うまでもない。

監督ダビ・サモラーノは藤田について試合後語ってくれた。「アスミには技術、体力、全てにおいて満足している。何よりも彼女の試合に対する姿勢を高く自分は評価している。負傷をした足で10分以上もプレーをしてくれる選手なんてそうはいない」と藤田のプレーは監督が変わっても変わらぬ高い評価を受けている。

チームの中でも上手く溶け込んでいるようで、チームメートからはかっこいい日本人の男の子を連れてくることをせがまれている。まるで日本の女子中高生達が話すような会話が試合後には自然と起きているのはその一例だろう。

次の試合はホームでリーグ最下位を迎え入れるモストレス。藤田は再び1得点なのか、それともこのチャンスをしっかりとものにしゴールを量産できるのか。それは次の笛がなり終わるまでの楽しみになりそうだ。

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完敗

2007年10月07日

リーガ第3節、昨年王者のエルチェと対戦した藤田安澄所属のモストレスだが、1対6と前節までの勢いを吹き飛ばされるような完敗を喫した。

王者を迎えるにあたってモストレスの準備不足は明らかだった。マドリーをおそった季節の変わり目に選手たちは飲み込まれ、4人が体調を崩したうえ、その内2人はプレーが出来る状態まで回復することが出来ず、モストレスは10人で戦うことを強いられた。

また、その体調を崩したメンバーの一人に藤田も含まれており、週中には点滴を打ち、練習に不参加するなど決して万全な状態ではなく、「踏ん張りが全く利かずに足が動かず、全然駄目だった」とスペインのトップチーム、入団を許されなかった相手との対戦に本来の力を出せなかったこと、成長した姿を見せることが出来なかったことを悔やんだ。

第2節の相手ナバルカルネロはフィジカルを前面に出したプレーをしており、チャンスを掴むことができたモストレスであったが、王者の前にはチームのコンディション不足を差し引いても手の出る相手ではなかった。

エルチェはフィジカルだけでなく、技術、チームプレー、戦術全ての面でマドリー南部のクラブを一回りも二回りも上回る完成されたチームで、目に見えるような圧倒的な力は決して見せないものの、精密機械のように冷静にボールを支配し、まるでリプレーを見るかのように右に左にモストレス守備陣を振り回し前後半共に3得点を簡単にあげており、後半モストレスはソフィーのゴールで1点を返すも焼け石に水だった。

藤田にも前後半一度ずつチャンスは訪れたものの、この日はネットをゆすることは出来ず、メンバーから練習欠席をチャラにするために課された5得点のノルマ(半分以上は冗談ではあるし、このような話が出ることはチームに藤田が溶け込んでいることを感じさせるもの)を達成することはできなかった。

9日、フットサル日本代表でプレーするために日本へ帰国する藤田だが、「このまま日本に帰るのは悔しい」と負けん気の強さも見せており、この敗戦が更なる飛躍の糧となることを期待したい。

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中田英寿以来の活躍

2007年09月30日

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ヨーロッパのサッカーシーンで日本人選手が初年度から開幕スタメンを勝ち取り、ゴールを上げる活躍をしたというイメージは今のところ、ペルージャ時代の中田英寿以外に思いつかない。だが、その中田と同じような活躍を見せている選手がいる。テクノカサ・モストレスに所属する藤田安澄がその選手だ。

もちろんサッカーとフットサル、男子と女子の違いはある。だが、それを差し引いても開幕戦での先制点、優勝候補に挙げられているエンコフラ・ナバルカルネロ相手に1アシスト1ゴール(決勝点)、PK誘発と全得点に絡む活躍は決して見劣りするものではないものだ。藤田は外国籍選手に求められている助っ人としての役割をしっかりと果たすだけでなく、日本人の武器であるスピードとテクニックでスペイン人を魅了し始めた。

リーガ第2節の相手ナバルカルネロは身体もさながらテクニックでも藤田の所属するモストレスの上を行くチームで、早いプレッシャーから前に進むことが出来ずにいたが、ファーストチャンスをモストレスはものにする。前半2分、パスカットからボールが中央に待つ藤田に渡る。前にスペースのあることを確認した背番号5番はドリブルを開始し相手DFをひきつけると、右サイドに走るフリーのパトリにパスを送る。チームのムードメーカーはバー直撃の強烈なシュートを放ちゴールを決めることに成功。

その後はナバルカルネロが主導権を握り、シュートの嵐をモストレスに浴びせモストレスを自陣に釘付けにするサッカーを展開。いつ点を奪われてもおかしくない状況ではあったが、キャプテンのGKイサが文字通り体を張ったセーブで何とか無失点に抑え前半終了の笛の音を聞く。

後半に入ってもモストレスがナバルカルネロの猛攻を受ける形は変わらずにいたが、3分に同点ゴール、8分にはFKを直接決められ逆転を許す。更にその1分後に試合を決定付ける可能性があったPKのファール。だが幸運はモストレスに味方し、ボールは枠を大きくそれた。勝つためには攻めるしかないモストレスは徐々に攻撃に移りはじめ、後半11分、藤田がゴール前に切り込むと相手がたまらずファールを犯し、PKを獲得。先制点を決めたパトリはゴールの行方を見ることが出来ないのか背を向けていたが、キッカーのベアはしっかりとネットを揺らした。

同点にしたことで勢いに乗るモストレスとは裏腹にナバルカルネロには焦りの色が出始め、退場者を出すなど自らリズムを崩していく。そして14分、パトリのシュートをGKがはじく。そのボールの転がる先には藤田がいた。「手が出てくるのが見えた」と冷静な判断でまるで運ぶかのように持ち上げたボールはゆっくりとネットにたどりつく。ゴールとは裏腹に逆転劇にわくモストレスメンバー。その中心にはゴールを決めた藤田がいたことは言うまでもない。

タイトルを争う直接のライバルを倒したことから試合後の藤田の顔には笑みがこぼれていたが、出てきた言葉は「結果が出て良かった。外国人の自分が1点とって勝ちたかった」という責任を果たしたことに安堵するものであった。もちろん、「直接のライバルに勝てたこと、初めてのアウェーという環境で勝てたことは本当に嬉しい。チームメートはもう優勝したみたいな大盛り上がりです」と素直な感情も見せていた。

日本代表へ合流する前の最後の試合となる次節の相手エルチェは昨シーズンのチャンピオンチーム。きっと素晴らしい活躍をし、日本の人々が期待するフォーのパフォーマンスを見せ、凱旋帰国をしてくれることだろう。

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開幕戦ゴール

2007年09月26日

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藤田安澄の所属するテクノカサ・モストレスはマニフェル・サラゴサとの開幕戦を4対2で勝利。チーム初ゴールは開始4分の藤田のゴール。味方のパスカットからつないだボールをしっかりとゴール前で押し込んだもの。

試合後藤田は「とりあえず結果を出せてよかったです」とスペインでの初試合初ゴール初勝利を喜んだ。また、試合中飛ばされることもあったが、「ああいったファールでしかとめることが出来ないんだって余裕でした」と遠く西の国で戦っていく自信を掴み始めている。

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頑張れなでしこ!!

2007年09月17日

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海外を舞台に頑張っているサッカー選手は男子だけではない。スペインの女子フットサル初の日本人選手となった藤田安澄(モストレス)選手。

22日のシーズン開幕を前に行なわれたトロフェオ・マドリーではチームを優勝に導く活躍、ゴールを決めている。

詳細は後日。

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