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今、日本はスペインという山の何合目にいるのだろう…

2008年03月28日

衝撃的だった。

3月26日、初めて、フットサル日本代表の試合を見た感想は世界1の代表とはここまで、力の差があったのかと言うものだった。開始わずか5分での2失点。たった5分で試合は大勢を決してしまった。その後、落ち着きを取り戻した日本代表は、得点差を縮め、同点に追いつくチャンスもあったが、電光掲示板が消えた時には4対2とホームチーム、スペイン代表の順当勝ちを示していた。ただ、スペイン代表は下部カテゴリーであったU-21だった。

スペイン遠征3戦目、しかも前日のハエンから、トレドまで6時間の長距離移動があったことから日本代表に疲れがあったことは確かだ。初めは、そのことを考慮せずにフル代表である日本が、1つ下のカテゴリーのスペインに思うがままにやられた事が歯がゆくてしょうがないものだった。

ただ、例え万全な状態であっても日本がU-21のスペイン代表に勝てたかと言えば、自信をもってイエスと言えるものではない。選手一人一人の技術、ボール際の強さ、戦術、どれをとってもこの日の日本はスペインに劣っていた。

特に気になったのが守備。スペインでは相手を振り向かせないことを第一にした激しいタイトなマークの守備をしていくが、スペインでプレーをしている3人以外の日本の守備はどこか中途半端なポジショニングで簡単に相手を振り向かせてしまい、ピッチの上にただ立ちはだかる障害物だった。闘牛の国であるスペインの若者たちはまるで練習で置かれるコーンのように、日本人選手を簡単にかわし、数的優位を作るポジショニングからチャンスを作り出していた。

一方の日本の攻撃はスペインの早いプレッシャーの前にスペースを作り出す動きをすることが出来ない上、日本では抜けていたであろうプレーにもしっかりとついて来るスペインのディフェンスに成す術がなかった。コンビネーションプレーも海外組、国内組での意思の疎通が出来ていないのか、ちぐはぐなプレーが多く見えるものだった。

さらに、5月に行われるAFCに向けての調整試合のはずだが、勝負にこだわったのか、同大会への出場が微妙なスペイン組が多くの時間プレーをし、中には1秒も出ていない選手がいたことはチームが力をしっかりとつけているのかと不安を残すところだ。

マイナスな点を羅列してしまったが、世界1のスペインとの比較をしているのだから、ある意味仕方がないことかもしれない。日本の1点目はダイレクトパスをつなぎ、スペインが全て後手後手でボールの行方を追うしかない綺麗な得点であり、決して可能性がないものではない。ただ、日本が世界1のチームになることを目指しているのであれば、やるべき課題は山積みされているのが現状で、スペインという山を制覇するためには、まだまだ苦しみながら昇り続けなければいけない道が多く残されている。

アトレティコ・マドリー対バルセロナ

2008年03月03日

現在、勝ち点41で4位につけているアトレティコ・マドリーが、勝ち点54で2位のバルセロナをホームのビセンテ・カルデロン・スタジアムに迎えての一戦。キックオフは日が落ちだした午後8時。気候は寒くも暑くもなく、春の陽気といった感じ。

来週チャンピオンズリーグがあるレアル・マドリー、セヴィージャの試合も同時刻キックオフで、バルセロナが勝利しレアル・マドリーが負けると首位の座が入れ替わるという、大事な一戦でもあった。チケットは一般価格で65-150ユーロと、通常の倍以上!!最低価格が日本円にして1万円以上するのに完売とは...会場は55.000人の超満員。にもかかわらず、いつもより静かに感じた。スタジアム南側ゴール裏に陣取っているアトレティコの熱狂的サポーター集団、フレンティ・アトレティがいなかったからだ。バルセロナサポーターは北側2階に陣取っていた。

アトレティコは4-4-2のフォーメーション。FWはアグエロ、フォルランの不動の2トップ。中盤にはラウル・ガルシアと組ませるように、17歳のカマーチョを起用。カマーチョは
17歳302日でのデビューで、アトレティコの歴史上4番目に早い記録となる。(1番は1984-85シーズン、17歳の誕生日に対オサスナ戦でデビューしたホセ・ルイス。)一方
バルセロナは4-3-3。メッシが違和感を感じていたことから控えに周り、前3枚は右からエトー、ロナウジーニョ、アンリで、エトーが右サイドに入るという珍しい形だった。

前半、アトレティコはバルセロナの早いパス回しに翻弄される。詰めてもサイドに簡単にはたかれてしまうし、バルセロナのザンブロッタ、アビダルの両サイドバックのオーバーラップもあり、アトレティコは防戦一方。奪ったボールを繋ぐ余裕もなく、必死にクリアするのだが、ことごとくバルセロナに拾われてしまう。アトレティコはバルセロナの足の速い攻撃陣に裏を取られるのが怖かったのだろうか。DFラインを上げることができなかった。

前半29分、バルセロナは勢いそのままに、シャビが右サイドからクロスを上げ、ロナウジーニョがオーバーヘッドで先制点を奪う。この素晴らしいシュートには、ホームのアトレティコサポーターからも拍手が起こるほどで、ここからバルセロナが攻撃を畳み掛けるかと思われたが、アグエロがこの流れを断ち切る。メッシと並ぶアルゼンチンの至宝は少ないカウンターのチャンスをことごとくものにしていく。

前半35分、アグエロのドリブルシュートはプジョールに当たり軌道を変えネットをゆらす。この同点弾で、アトレティコは劣勢だった流れを自分たちに引き込み、さらに前半41分、アグエロのパスからマキシが逆転ゴールを叩き込む。圧倒的にボールを支配していたバルセロナだったが、決定的なチャンスを作れず、逆にアトレティコのカウンターに屈してしまう形で前半を終えた。

後半開始時、両チームとも交代はなかった。突如、南側ゴール裏に赤い煙を焚いて、スペイン国旗を振る集団が現れた。前半不在だったアトレティコのサポーター集団、フレンティ・アトレティが登場した。この後押しもあってか、アグエロがGKバルデスと1対1になるなど、前半終盤の勢いを保ったアトレティコのカウンター攻撃が後半も冴える。守備でも、前半はバルセロナにボールを回され放題だったが、徐々にパスの出どころとなる中盤のシャビ、イニエスタを捕らえ、決定的なパスを出させなくしていく。

ボールは持てど決定機を作れず、同点ゴールの気配がないバルセロナ。てこ入れを計るべく、バルセロナ監督ライカールトが先に動きだす。後半12分、アンリに代えメッシ投入。これでFW右からメッシ、エトー、ロナウジーニョと見慣れた形になった。しかしこの攻撃陣が機能する前にバルセロナは後半15分に3点目を献上してしまう。自軍ゴール前でプジョルがエリア内に侵入したアグエロを倒しPK。これをフォルランにきっちり決められてしまう。

直後、バルセロナはエジミウソンをグジョンセンに代え、さらに攻撃的な布陣に変更。しかしこの攻撃陣がうまく機能しない。後半23分、デビュー戦となったカマーチョがクレベル・サンターナと交代。スタンドからは、このカンテラ上がりの選手に、大きな大きな拍手が送られた。それに隠れるようにクレベル・サンターナには、カマーチョを代える要因になったからか、ブーイングが…

後半25分、アグエロが個人技から決定的となる4点目を突き刺す。エトーが後半28分に1点を返すも万事休す。アトレティコが4-2で勝利した。

ボールを支配したバルセロナだったが、決定的なゴールチャンスを作れなかった。
アトレティコは苦しみながらも、最後は個人の突出した力で試合をものにした。強豪バルセロナ相手に2得点1アシスト1PK獲得と全得点に絡んだアグエロが、能力を最大限発揮したゲームとなった。アトレティコはこの勝利でチャンピオンズリーグ出場に前進。バルセロナは首位浮上のチャンスを落としてしまった。

親善試合そのもの

2007年08月19日

 ヘタフェの新シーズンチーム発表の記念試合であったヘタフェ対アトレティコ・マドリーの対戦はアウェーのアトレティコが0対2で勝利を飾りプレシーズンの調子のよさを持続している。また、ヘタフェはこの敗戦がラウドルップ監督指揮後初の敗戦となった。

 2日前にアトレティコ・マドリーがUEFA杯を戦ったことでベストメンバーをそろえなかったことからも明らかだが、試合はこれこそが親善試合というものであった。前半はホームチームヘタフェが、昨シーズンまでのシュスターが築いてきたボールを回すサッカーを見せ、アトレティコを上回り、何度も決定機を作り出すものの、マジョルカへ移籍したグイサの代役として期待されているケパがアッビアーティのファインセーブも認めるべきだが、ボールをしっかりとミートさせることが出来ずにチャンスを逃し続ける。

この試合、ヘタフェにとってプラスだったのは、アレクシスの穴を埋めることを期待されているアルゼンチン代表DFカタ・ディアスが、安定感のあるプレーを見せていたこと。後半、彼と交代で入ったカンテラ出身のラファが背番号3番に替わった後、アトレティコにポジショニング、マークともに不安定で、プリメーラのレベルには厳しいラファ(カンテラでは中盤の底でプレー)を狙われ始め、試合の流れを奪われたことからもカタ・ディアスが新シーズンのヘタフェの鍵を握る選手であることは明白だ。

逆にアトレティコだが、前半はサブメンバー主体ということ、ヘタフェのプレスが機能していたこからチャンスらしいチャンスを作れずにいたが、後半、ミスタ、フラードにかえブラウリオ、ディエゴを投入すると前線に動きが生まれ始め(ヘタフェDFラファのポジションを中心に攻める)、71分にミドルレンジからディエゴがシュートを放つとGKパトの手をはじきボールはネットに吸い込まれ、アトレティコが先制する。

このゴールで勢いに乗ったアトレティコ。ヘタフェがメンバーを落としたこともあり、優位に試合を進める。ヘタフェも失点後すぐにカウンターがウチェにつながりGKと1対1のチャンスを得て、こぼれ球をパブロが押し込むも判定はオフサイドで取り消しに。その後試合はロスタイムにカウンターからレジェスがパトと1対1となり、タイミングをずらす技ありのシュートを決めて得点差を広げ、特別スペクタクルにあふれることのない親善試合独特の試合は0対2とホームチームのホーム初戦、初黒星で終わった。

カッサーノ劇場

2006年03月05日

リーガ第26節サンティアゴ・ベルナベウで行われたマドリーダービー、レアル・マドリー対アトレティコ・マドリーはロナウドに代わり先発出場を果たしたカッサーノの活躍で2対1とレアル・マドリーがフロレンティーノ・ペレス会長辞任後の大事な緒戦をものにした。

試合開始を告げた笛が鳴り響いたわずか3分後、マドリーが流れるようなパス回しで先制する。この日キャプテンマークを巻いたグティが自陣でボールをキープするやいなや、左サイドのジダンへ抜群のフィードを見せる。フランス人MFは右DFベラスコを引き付けスペースを作り、オーバーラップしてきたロベルト・カルロスに完璧なパスを送りだす。

中の状態をゆっくりと確認できるほどフリーのロベルト・カルロスは、カッサーノがパブロからマークを外したのをしっかりと見届け、ここしかないという正確なセンタリングをイタリア人FWにプレゼント。このボールの前にレオ・フランコはカッサーノのヘディングシュートが自分の脇を通っていくのを見守るしか術がなかった。

早い時間に同点に追いつきたいアトレティコ。ボールをマドリー陣地に運ぶものの決定的チャンスを作れずにいたが、26分にルクシンがCKのこぼれ球に反応し、エリア外で放ったシュートをケスマンが股の間をとおすヒールショットで軌道をかえ、W杯予選同様にカシージャスからゴールを奪うことに成功する。

同点の勢いに乗り畳み掛けたいアトレティコ、とはいえこの日完璧な仕事を見せたラウール・ブラボの前にエース フェルナンド・トーレスが封じ込まれ、逆にマドリーにカウンターからチャンスを作られはじめる。

そして前半39分、ゴール前でのピンチを切り抜けたマドリーはサイドは違うが先制点と同じようにグティ、ジダン、バティスタ、ジダン、ベッカムとワンタッチでつなぎ、ベッカムのセンタリングにカッサーノとバティスタの両者が飛び込み、もつれ合いながらも後者がゴールを決め追加点を奪う。

試合は後半に入り、前半の美しいサッカーからダービー特有の一触即発した雰囲気のサッカーへとかわる。特にカッサーノはペレアのユニホームを引っ張り、アントニオ・ロペスを後ろから押し倒す、また担架で運ばれるほどのファールを受けながら、担架がサイドラインを超し、休憩をとると完全復活し、ボールを追い掛け回すなど噂どおりの悪童振りを発揮する。

とはいえ、このイタリア人のプレーがマドリーの攻撃を潤滑にしていたことは間違いない。ロナウドと違いボールを待つことなく、マークを外すために前後、そして左右に動き回り、アトレティコDFをかく乱させ、マドリーの2列目、3列目の動きを生み出していた。

新会長の初陣を飾る勝利で重苦しい一週間にさよならを告げることに成功したレアル・マドリー。カッサーノの活躍はFWの先発争いという嬉しい悩みをロペス・カロに与えている。カッサーノ、ロナウド、ラウール、CLベスト8をかけたアーセナルとの対戦は誰がFWを務めるのだろうか。今から楽しみである。

バルセロナ遂に連勝ストップ

2006年02月07日

アフリカ選手権でエトー、イエローカード累積でロナウジーニョと飛車角落ちのバルセロナが、ホームにA・マドリーを迎えたリーガ第22節。この試合の前までリーグ戦14連勝中だったバルセロナは、永遠のライバル、R・マドリーが持つリーガ記録(15連勝)に挑戦した。
両者の対戦は、このところA・マドリーが好成績を残している。昨シーズンはカンプノウで0−2と勝利し、今シーズンのアトレティコ、ホームの試合では、ペトロフのセンセーショナルな活躍により2−1で勝ち点3を手にしている。現在、向かうところ敵無しの強さを誇るバルセロナにとって、今シーズン、リーグ戦唯一の黒星を喫したのが他でもないアトレティコ・マドリー。当然、王者は借りを返すべくモチベーション高くこの試合に臨んだ。
今や、世界でも屈指のDFとなったプジョール。ロナウドやフィーゴ、数々の名手たちを完封してきた彼も、何故かフェルナンド・トーレスの前ではデビュー当時の危うさをさらけ出す。この日もエル・ニーニョ(F・トーレスの愛称)のスピードにいいようにやられ、後半13分には、そのF・トーレスへのタックルで、珍しくイエローカードを受けた。
バルセロナはこの日、メッシとラーションの2トップを採用し、中盤をボックス形にして後ろにマルケスとイニエスタ、前方にデコとファン・ボメルを配置した。と言っても、いつものように中盤は流動的、4人も目まぐるしくポジションを入れ替えた。今シーズン初めてウイングを捨てたバルセロナ、好調ジュリはベンチで戦況を見守った。しかし、前半このシステムが機能することは無く、バルセロナ戦術のベースとなる「中盤での優位性」は結局選手交代を講じても試合終了まで見つけることは出来なかった。

そしてF・トーレスが輝いた。前半32分、ゴール前のこぼれ球に誰よりも早く反応すると強烈なシュートを叩き込んだ。先日、「チームの低調なパフォーマンスは全て自分の責任かのようにファンもメディアも話している」と苦しい心情を吐露したエースが、心の鬱屈を吐き出すゴールを決めた。
メッシが怪我のため後半開始からジュリと交替し、さらに明らかに中盤でスペースを消しあっていた4人の一人、ファン・ボメルを下げてエスケーロを左ウイングとして投入したバルセロナ。しかし、後半反攻ののろしは開始直後のアトレティコ、マクシのゴールですっかりその火を消してしまった。その後、プジョールのヘディングシュートをGKレオ・フランコがナイスセーブするシーン、ペトロフのFKがバーを叩くシーンを経て、後半19分遂にバルセロナがゴールを破る。イニエスタのパスを受けたラーションが上手く右足でゴールに流し込んだ。

このゴールで再び炎が燃え出したバルセロナだったが、その火を完全に打ち消したのはエル・ニーニョだった。後半30分、カウンターからこの日2点目となるゴールをトーレスが決め、バルセロナの連勝は遂に14でストップした。

エトー、ロナウジーニョを初め、シャビ、ベレッチ、モッタ、エジミウソンまでが欠場したバルセロナ。この日は7人まで入れるベンチに5人しか控えがいないほど、台所事情は苦しかった。リーガでは久々の敗戦となるが、国王杯では先日サラゴサに敗れたばかり(第2戦ホームで勝利するも、2戦合計スコアで敗退が決定)。「バルセロナ危機説」がメディアを騒がせ始めたが、それでも2位バレンシア、3位レアル・マドリーの差は、それぞれ9、10とまだまだ大きい。

対するアトレティコ・マドリーは、これで今シーズンバルセロナに2連勝。歴史に残る戦いを見せるバルセロナを粉砕したチームも、バルセロナの栄光と共にこの先語り継がれていくことだろう。敵地で勝ち点3を手にしたことに加え、エース、F・トーレスが爆発したことが今後に向けての大きな収穫となった。

予約完了

2005年11月13日

スペインサポーター.jpg
06年W杯ドイツ大会出場をかけてビセンテ・カルデロンで行われたスペイン対スロバキアのレペスカ(プレーオフ)第一戦はルイス・ガルシアがハットトリックの活躍を見せ、スペインが5対1と圧勝し本戦出場のチケットを大きく引寄せた。

日本では既に試合が終了している時間22:00にキックオフされたこの一戦。穏やかな秋は言葉の通り瞬く間に過ぎ去り、マドリーに冬の訪れを感じさせる雨の中、会場となったビセンテ・カルデロンはその訪れを感じさせない熱いサポーターに埋め尽くされた。

寒さに震えることなく共に戦うサポーターの後押しを受け、スペインはキックオフの笛の音と共にスロベキアゴールに襲い掛かる。最初のチャンスは前半1分、巧みなパス回しでペナルティーエリアに迫ると、たまらず相手DFがファールを犯す。ゴールほぼ中央にセットされたボール、今ではバルセロナだけでなく代表でも司令塔の座を確保したシャビが右足を振りぬくとボールはわずかに外れ、外側から右サイドネットを揺らす。

わずかの差で先制点を逃したスペイン、そしてシャビ。だが、それはただの時間の問題だった。前半9分にシャビが右CKを上げると、ルイス・ガルシアが頭で左隅に押し込み、試合を優位に進めるために必要だった先取点を奪うことに成功する。

早い時間での得点で勢いに乗るスペイン。そして前半17分にはまたこの2人のホットラインが開通する。ペナルティーエリア前でパスを受けたシャビ、ボールをキープしながらタイミングを計り、浮き球のパスをDFラインの裏に出す。すると、ルイス・ガルシアが阿吽の呼吸で飛び出し、胸でワントラップし、ボールの落ち際をダイレクトで放つと、コースを切るために飛び出したGKをあざ笑うかのようにボールは脇をすり抜け左サイドネットにおさまった。

予選リーグでは大量失点を恐れ相手が自陣深く守ることに費やすため、その壁を崩すことが出来ず、レペスカに回るはめとなったスペイン代表。だが、今回は一発勝負といって良いホーム&アウェー戦。スロバキアとしては堅守速攻で活路を見出すはずだったが、2得点されたことでその目論見ははずれ、W杯出場の為に危険を冒してでもスペインとの撃ち合いを挑まざるを得ない状況に追い込まれた。

とはいえ、スペインの勢いをとめることは出来ず防戦一方のスロバキア。なかなか形を作ることは出来ず、前半はシュート一本を放つので精一杯。だが、後半始まってすぐにスロバキアにゴールが生まれる。スコアボードに刻まれた2対0という数字以上にスロバキアを圧倒し、過信、油断が心のどこかにあったスペインの隙を突く。後半4分、ルイス・ガルシアの不用意なGKへのバックパスをネメスがインターセプトし、カシージャスとの1対1も冷静に決め、残り40分に望みをつなぐ。

しかし、この一発で気を引き締めなおしたスペインは攻撃のギアを入れなおし、左サイドはレジェス、デル・オルノのプレミアリーグコンビが、右サイドはルイス・ガルシアがホアキンには無い中央に入る動きで相手を翻弄し、再三ゴール前へと迫る。

ジャブを繰り出すように途切れなく続くスペインの攻撃にスロべキア守備陣の力は奪われ始める。そして後半19分に3点目となるPKをフェルナンド・トーレスが決めたのに続き、28分にレジェスと交代したビセンテがエリア奥深くまでドリブルで進入し、マイナスにボールを送ると、ルイス・ガルシアがDFの前に上手く回りこみ、左足で合わせ決定的な4点目をあげ、戦意を奪う。

さらに、33分にはまたもやビセンテが相対したDFのリズムをワンフェイクで崩し、完璧なセンタリングをあげると、途中出場のモリエンテスがこちらも完璧なヘディングでゴールに突き刺し、スロバキアのW杯出場の希望を打ちくだいた。

試合前1対0でも問題ないと話していたルイス・アラゴネス監督の期待以上の数字を残したスペイン代表。希望者の数に対し割り当ての少ないドイツ行きのチケット予約をようやく最後に抑えることが出来た。後は16日の第2戦、事故なくチケットの到着を意味する試合終了の笛の音を聞けば、念願のドイツが待っている。

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